地方創生コラム「未来へつなぐ出雲崎」③

公開日 2026年09月17日

最終更新日 2026年09月17日

出雲崎町の現在地  人口・暮らし・産業など

未来を考える前に、いまの出雲崎町を見てみる

これまでこのコラムでは、グランドデザイン策定の目的や、町内の皆さんへのインタビューから

見えてきた「町への思い」をお伝えしてきました。

今回は少し視点を変えて、人口や産業、観光、暮らしなどのデータから、出雲崎町の「現在地」

を見てみたいと思います。

第3回地方創生コラム1.

未来を考えるためには、まず、いま町で何が起きているのかを知ること。

良いところも、難しいところもあります。

その両方を見ながら、これからの出雲崎町を考えてみます。

 

人口が減るということ

26年間で人口は約37%減少しました

出雲崎町の人口は、平成11年(1999年)の6,113人から、令和7年(2025年)には3,831人と

なりました。26年間で2,282人、約37%の減少です。

令和2年(2020年)の高齢化率は43.9%。新潟県平均の32.8%を上回っています。

さらに将来推計では、2030年ころには約3,400人、2040年ころには3,000人を下回るとされて

います。

第3回地方創生コラム2.

では、なぜ人口が減っているのでしょうか。

「若い人が町を出ていくから」と考えがちですが、それだけではありません。

令和5年を見ると、出生9人に対して死亡98人。

人口減少には、転出だけでなく、出生数と死亡数の差による「自然減」が大きく影響しています。

人口減少は、最近始まった問題ではありません。

長い時間をかけて、町の人口構造そのものが変わってきているのです。

 

人口の変化は、暮らしや仕事にもつながっています

空き家、商店、働く人。これらは別々の問題ではありません

人口が減ることは、単に「住んでいる人の数が少なくなる」ということだけではありません。

出雲崎町の就業者数は、平成7年(1995年)の3,248人から平成27年(2015年)には

2,165人となり、20年間で約33%減少しました。

第3回地方創生コラム3.

商店数も平成6年(1994年)の145店から、平成28年(2016年)には56店へ減少しています。

人口減少とほぼ同じ比率です。

農業や漁業でも、担い手の減少が続いています。

そして、住む人がいなくなった家も増えています。

町全体の空き家率は25.8%。海岸地区では42.0%となっています。

働く人、地域の商店、空き家、交通、買い物、医療。

一つひとつは別の問題に見えますが、その背景には人口減少や高齢化という共通した変化があります。

だからこそ、一つの課題だけを解決すれば町全体がよくなる、というほど単純ではないのでしょう。

 

出雲崎町には「あるもの」も多い

「なにもない」のではなく「まだうまくつながっていない」

数字を見ると、決して楽観できる状況ではありません。

しかし今回、町の現状を改めて調べていくと、もう一つの姿も見えてきました。

日本海に沈む夕日。日本一の妻入りの街並み。良寛が生まれた町として受け継がれてきた文化。

天領の歴史、石油産業発祥の地としての記憶、紙風船、浜焼き。

そして、道の駅「越後出雲崎天領の里」。

第3回地方創生コラム4.

これだけ多様な自然、歴史、文化が、比較的コンパクトな町の中に集まっています。

観光入込客数も、コロナ禍で大きく落ち込んだ後、令和6年度には約25万人まで回復しました。

一方で、それぞれの地域資源が十分につながっておらず、町の中を歩いてもらうこと、長く滞在して

もらうこと、町内での消費につなげることには課題があります。

前回のコラムでも、「今あるものを、もっと生かせないだろうか」という声がありました。

町民の皆さんの言葉と、今回のデータ。

違う方向から町を見ているのに、少し似た輪郭が見えてきたように感じます。

「何もない」のではなく、「あるものを、まだ十分につなげられていない」。

ここに、これからの出雲崎町を考えるヒントがあるのかもしれません。

 

人口だけを未来の物差しにしない

「何人いる町か」とともに「どんな町であるか」を考える

もちろん、人口減少への取り組みは続けていかなければなりません。

若い世代が暮らせる仕事や住宅、子育て環境を整えること。移住する人を増やすことも、その一つです。

ただ、人口減少の大きな要因が自然減であることを考えると、「人口を増やすこと」だけで町の未来を

考えることには限界もありそうです。

町に住む人だけではなく、何度も訪れる人、地域の活動に参加する人、二つの地域を行き来する人、

町を離れていても出雲崎町を応援してくれる人。

これからは、そうしたさまざまな形で町に関わる人とのつながりも、大切になってくるのではないでしょうか。

第3回地方創生コラム5.

人口が減っていく中でも、そこで暮らす人が豊かさを感じられる町であること。

そして、町の外にも「出雲崎が好きだ」「また行きたい」「何か関わりたい」と思う人がいること。

人口という数字だけでは測れない町の未来もあるはずです。

 

現在地を知り、これからを考える

なにを残し、なにを変えていくのか

人口が減り、働く人が減り、空き家が増える。

それは、私たちが向き合わなければならない現実です。

けれど同時に、この町には長い時間をかけて残されてきた風景や文化があります。

そして今、新しいことに挑戦する人たちも現れ始めています。

第3回地方創生コラム6.

現在地を知ることは、悲観するためではありません。

これから「何を残したいのか」「何を変えていくのか」「何を新しく始めるのか」を考えるためです。

皆さんは、いまの出雲崎町をどのように感じているでしょうか。

そして10年後、この町にどんな暮らしがあってほしいでしょうか。

 

次回予告

次回は、「海、歴史文化、人、街並みなど、未来へ残したい地域資源」についてお届けする予定です。

出雲崎町が未来へつないでいく「地域資源」について考えていく予定です。

皆さんとともに考える「未来へつなぐ出雲崎」。

その歩みは、まだ始まったばかりです。

皆さんが日々の暮らしの中で感じていること、未来へ残したいこと、

「こうなったらいいな」と思うことがあれば、ぜひお聞かせください。

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